ひきこもり先生

11年間のひきこもり生活を経験した主人公・上嶋陽平は、ひょんなことから公立中学校の非常勤講師となり、不登校の生徒が集まる特別クラス「ＳＴＥＰルーム」を受け持つことに。複雑な家庭環境、経済苦、クラスの中での居場所のなさ…一筋縄ではいかない中学生の心に深く分け入り悪戦苦闘！

これは、新時代への不安と向き合いながら社会とのつながりを模索する大人と、子どもたちの物語。「生きていける場所」を求める日本人へのメッセージを送ります。

出典：ひきこもり先生公式サイト

上嶋陽平（佐藤二朗）は、客と話をしない、サービスもしないという一風変わった焼鳥屋の店主。そんな陽平が、市立中学校の非常勤講師を依頼される。不登校生徒を支援する学級の人手不足を解消するために、榊校長（高橋克典）が白羽の矢を立てたのだ。榊はスクールソーシャルワーカーの磯崎藍子（鈴木保奈美）とともに説得するが、陽平は固辞。しかし、不登校児・奈々（鈴木梨央）と出会い、関わるうちに少しずつ心を開いていく。

出典：https://www.nhk.jp/p/ts/L29VQMZMK8/episode/te/XQPVPG444K/

鈴木梨央ちゃんのすさまじい成長と、いつものギャグにまみれた佐藤二朗さんとは大きく異なる主人公に1話から泣かされてしまいました。人生から目を背けたい二人の気持ちがなんとなく共感に向かっていくのと、ラストでの佐藤二朗さんの語りかけはものすごい説得力。テレビを見ていた人は全員泣いたのではないでしょうか。ここ最近のNHKのドラマの中でも特に完成度の高い作品になっていると感じます。最終話までしっかり見届けたいです。

20代女性

実際にひきこもりだった人が先生として働くなんてできるのかなと思っていました。でもドラマを見るとひきこもりだからこそ理解できる気持ちがあるのか、深くは踏み込まず、でも時には必死に心から向き合うそんな姿が印象的でした。聞かれたくないこととか人には必ずあります。このドラマに出てくる不登校になっている生徒は色々な家庭の事情があるみたいです。それに向き合い少しずつ学校に通えるようになるのかな。

20代女性

佐藤二朗は他のドラマでも「ひきこもり」の役をしていたのでこのドラマに興味がありました。てっきり主人公がひきこもった状態のまま先生になると思っていたのですが予想が外れました。主人公の陽平が全くしゃべらないで焼き鳥屋を営んでいたり、常に花の植木鉢を持って歩き花にむかって話したり、そういう引きこもりのモデルがいるんだろうと興味深かったです。中学校のステップルームは自分の時代にこれがあったらなと思いました。でも子供たちにはそのステップルームでさえ敷居が高いんですね。子供たちがどんな問題を抱えているのかとても興味がわきました。

50代女性

上嶋陽平（佐藤二朗）が中学校に通い始めた初日、不登校生徒の坂口征二がおにぎりを万引きしたという連絡が学校に入る。征二は無職の父・征一（村上淳）と二人暮らしで、深刻な貧困状態にあった。スクールソーシャルワーカーの藍子（鈴木保奈美）は生活保護の申請を勧めるが、征一は頑として受け付けず、別居中の母・ユキ（内山理名）も家に戻るそぶりはない。陽平は、希望を失いかけている征二を連れて、ユキの職場を訪ねていく。

出典：https://www.nhk.jp/p/ts/L29VQMZMK8/episode/te/2KP5WPY37X/

中学生の万引き……ありがちな出来事だけれど、今回は貧困からくるものでした。父親が働けず母親は子どもを置いて出ていき、子どもは食べるものもなくどうしようもなくなり万引き。「子どもを守るため」という正義はどこまで「子どもの心」を見ているのか考えさせられました。上嶋先生と征二くんのおにぎりの話、泣けました。お父さんの好きな具を知っていることがすごいことだという上嶋先生。引きこもって子どもと離れてしまった人だから言える言葉でした。しかし先生たちの奮闘ぶりは分かるけれど、現実はそう簡単にはいかないのではないかと思ってしまいました。

40代女性

人生にいろいろあることを分からずに子どもを産むということの身勝手さ、それなのに産んだから産んでいない人よりは偉いという親側の傲慢さにものすごく腹が立ってくるエピソードでした。でもその一方で、上嶋がまっすぐすぎるほどまっすぐにそれぞれの辛さを理解することによって子ども側が変わっていくという展開に、なんとなく希望を感じました。佐藤二朗さんの全力で子どもにぶつかっていく演技が演技にはとても見えず、全力疾走のシーンにぐっときました。

20代女性

子育てを終えた親として何が正解なのかわからない中、今多いであろう問題を決してマイナスではなく前向きにとらえていて興味を持って見ています。今回は長いこと引きこもりだった佐藤二郎さん演じる先生が不登校で万引きをしてしまった生徒に寄り添う姿が印象的でした。傾聴し褒めることで心が開かれていく様子がうまく描かれていて、いろんな痛みを経験している先生だからこそだと思いました。何より子供の力も強く感じました。日々の生活ですさんでしまった母親の心や、やる気をなくしてしまった父親の心を真っ直ぐな気持ちで伝えることで動かすことができて良かったです。

60代女性

元ひきこもりの陽平（佐藤二朗）が中学校の不登校クラスの先生になったことが話題になり新聞でも紹介される。まだ学校に慣れない陽平は、ひきこもり仲間の依田（玉置玲央）に叱咤（しった）激励される日々。そんな中学校の花壇が何者かに荒らされる。それは生き物係の和斗をいじめているグループの仕業だった。陽平は和斗を守ろうと不登校クラスに誘うが和斗はかつて同じクラスだった奈々と目が合った途端、教室を飛び出してしまう

出典：https://www.nhk.jp/p/ts/L29VQMZMK8/episode/te/ZZJ9G4716V/

学校側の自分勝手な都合によって、いじめられている子どころかいじめている子にも精神的負荷がかかるという展開に胸が苦しくなります。いじめは一切許すべきではないと思うので、奧山くんにも事情があったんだ仕方ないよね！とは思えませんが…。「学校なんか、嫌なら来なくていいんだ」という心からの上嶋のメッセージはしっかり伝わっていても、それでも不登校になる決断ができないあの年頃の男の子の気持ちも身につまされました。

20代女性

今回はいじめをテーマに扱っていましたが、いじめるほうは軽い理由でいじめているのに対し、いじめられるほうは心に深い傷を残すということを説得力のある演出で描いていました。しかも親は親で問題があるから、親に相談することなんて考えられないという二重苦の状態になっています。「スクールカースト」にも言及がありましたが、学校がスクールカーストを利用することがあるのは本当だと思います。和斗へのいじめをなかったことにしようと校長が画策していましたが、陽平が反発していましたね。そういう学校や大人の理不尽を感じました。

50代女性

同級生にいじめられて登校するのが辛くなった生徒に陽平（佐藤二朗）が言った「無理して学校に来なくていい」という言葉が波紋を呼び、学校を休む生徒が続出。いじめゼロ、不登校ゼロを方針に掲げる榊校長（高橋克典）は、教育委員会の聞き取り調査を受ける陽平に「この学校にはいじめがない」と証言するように迫る。生徒の将来のためと説得された陽平は、教育委員会にうそをついてしまい、それを苦に再び家にひきこもってしまう。

出典：https://www.nhk.jp/p/ts/L29VQMZMK8/episode/te/3K7GQG21RP/

子ども達を守り切れなかった、真実の声をあげることが出来なかったと悔いてしまう上嶋の気持ち、そして現実にたえられずまた部屋から出られなくなってしまう切実な辛さを演じる佐藤二朗さんがあまりにも見事。いままで愉快なおじさん役ばかりしていたのが本当にもったいないと思いながら号泣しました。苦しむ上嶋に対し今度は生徒たちが上嶋にもらった言葉をかけてあげるという優しさ、物語としての帰結も秀逸だと思います。

20代女性

今回の内容は涙なしには見られないほど、胸が詰まる思いがするものでした。「学校に行かなくてもいい」と言った上嶋の言葉が多くの生徒に共感を促したことで、生徒たちが学校に来なくなるという現象を引き起こし、生徒たちの気持ちや今置かれている状況を反映しているようで学校のあり方について深く考えさせられました。上嶋が校長に促されて、教育委員会に「いじめはない」と嘘をついたことで上嶋自身がまたひきこもってしまう。生徒たちと同じように上嶋も苦しみながら生活しているんだなと実感しました。生徒たちが上嶋を励まそうとする姿に、とても感動させられました。

30代女性

ひきこもっていた陽平（佐藤二朗）は、不登校クラスの生徒たちの励ましで学校に復帰する。陽平は梅谷中学校を本当のことが言える学校に変えようと奮闘するが、いじめが発覚することを恐れる榊校長（高橋克典）は陽平に圧力をかける。卒業式が近づき、不登校クラスの生徒たちは、不登校クラス独自の卒業式をやりたいと祥子（佐久間由衣）に訴える。その矢先に、コロナの影響で全国一斉休校の要請があり、校長は決断を迫られる。

出典：https://www.nhk.jp/p/ts/L29VQMZMK8/episode/te/619N2QZZJK/

これほど濃密な最終回で締めくくってくれたドラマは久しぶりと言えるのではないでしょうか。良い意味できれいごとを思いっきり伝えて締めくくられたのはとても素晴らしいと思います。見終わった後スッキリとした気持ちになりました。まるで「金八先生」を見ているかのような気分で、生きづらさを感じる生徒たち一人一人のケアをする姿は現代社会になにかメッセージを投げかけているような気がしました。

30代男性

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